「桜庭和志って誰?」から一躍人気者へ。
PRIDEはそのキャラを売りにした (4ページ目)
しかし、編集長からの返答は「できない」。その編集長は遅筆で有名だったこともあり、自分がやっても締め切りを守れないから、おそらく桜庭が書いた原稿のまま、出版化されてしまうだろうとのこと。さすがにそれは、桜庭にも読者にも申し訳ない。
次に、桜庭がUWFインターナショナルの頃からよく取材をしていて、プロレス専門誌で活躍するフリーライターの方に打診した。すると幸いにも快く承諾していただき、無事に桜庭の自伝は制作されることが決定した。
ファン投票の結果、5月1日の2回戦で「桜庭vsホイス」が行なわれることも正式に決定。私は武蔵小山にある高田道場に通い、練習後の桜庭から書き上がった原稿を受け取り、ライターさんは読みながらその場で桜庭に補足する部分などを聞き、原稿の完成度を上げていくという作業が続いた。
最初は執筆作業が苦手そうだった桜庭だが、ルーティンになってしまえばかなり順調だった。ところが、いざ試合が近づいていき、自伝の完成も見えてきたところで、思わぬ邪魔をしてくる者が現れた。
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