「桜庭和志って誰?」から一躍人気者へ。
PRIDEはそのキャラを売りにした (3ページ目)
だが、私は違った。
『PRIDE GP 2000』1回戦が行なわれた東京ドームで実際に感じた「桜庭ならホイスに勝てるんじゃないか」という空気に絶対的な自信を持っていたこともあり、「だったら、ホイス戦まで3カ月ありますから、ホイス戦の前に発売しましょう!」と提案。
これは、桜庭の勝利を信じて疑わないという意味でも、我ながらパンチ力のある提案だったと思う。
すると、高田道場側から"条件付き"でGOサインが出た。その条件とは、桜庭はプロレスラーであり、文章を書くプロではないので、気心の知れたライターさんに執筆をサポートしてもらうこと。それならば、練習の合間に気持ちを整理する意味でもやれるだろう、ということだった。
私が勤めていたのは小さな出版社だったため、その条件に対して即断即決で返事ができたのも強かった。私はまず、高田道場側から紹介してもらったプロレス・格闘専門誌の編集長に、桜庭自伝の執筆サポートを打診した。
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