加速するeスポーツの最前線。海外の大会では16歳が莫大な賞金ゲット (5ページ目)

  • 八木泰●取材・文 text by Yagi Yasushi

――今後eスポーツが盛り上がっていくためには、具体的にどんなことが必要なのでしょうか。

「コロナの影響でサッカーや野球、テニスなどリアルスポーツの代替として、もしくはチャリティーイベントとしてeスポーツ大会が開催され、大きな注目を浴びています。しかしコロナ禍が去った後、eスポーツが忘れられては意味がありません。リアルスポーツのファンが今後、eスポーツの大会やイベントを通じて、eスポーツのファンになり、選手やチームを応援してもらえるような工夫が大事だと思っています。今は、選手や大会運営スタッフが非常に高いモチベーションで取り組んでいます。

 また、記事をご覧になっている方には『しょせんゲーム』という偏見を持たずにeスポーツを見てほしいですね。ほとんどのeスポーツの大会やイベントは、動画配信プラットフォームで簡単に視聴できます。

 まずは選手の本気の顔や、ファンの熱量を見ていただきたいです。そして大会やイベントが会場で開催されるようになったら、実際に足を運んで現場の熱気を肌で感じてみてください。それを家族や友人などに拡散して、eスポーツの認知がより広がるようにお手伝いいただければ嬉しいですね」

Profile
羽染貴秀
1991年生まれ。元々サッカープレーヤーであり、『FIFA』と出会ってからeスポーツ選手として活動。2012年には「FIFA eWorld Cup」の前身である「FIFAインタラクティブワールドカップ」に出場するなど実績を残す。現在はeスポーツの業界団体に勤めるかたわら、『FIFA』大会の実況解説をするなど、eスポーツ業界の活性化に力を入れている。

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