金メダル計6個。お家芸「柔道」は復活したと言えるのか?

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi  photo by AFLO

8月特集 リオ五輪まで1年、メダル候補の現在地(14)

 8月24日から30日まで、カザフスタンのアスタナで開催された世界柔道選手権。日本勢は前回大会の金4個を含む9個のメダル獲得を大きく上回る、金6個・銀4個・銅5個の合計15個ものメダルを獲得した。

男子100kg級で金メダルを獲得した24歳の羽賀龍之介男子100kg級で金メダルを獲得した24歳の羽賀龍之介【2015年世界選手権・日本人メダリスト】
[男子]
60kg級 銅=志々目(ししめ)徹
66kg級 ――
73kg級 金=大野将平 銀=中矢力
81kg級 金=永瀬貴規
90kg級 銅=ベイカー茉秋
100kg級 金=羽賀龍之介
100kg超級 銀=七戸龍

[女子]
48kg級 銀=浅見八瑠奈 銅=近藤亜美
52kg級 金=中村美里
57kg級 金=松本薫
63kg級 銅=田代未来
70kg級 ――
78kg級 金=梅木真美
78kg超級 銀=田知本愛 銅=山部佳苗

 なかでも意味があったのは、低迷していた男子中量級と重量級の2階級での金メダル獲得だろう。1999年の階級変更以来、金メダルがなかった81kg級(それ以前の78kg級では1995年大会で古賀稔彦が優勝)では、筑波大4年の永瀬貴規が決勝で2013年大会優勝のロイク・ピエトリ(フランス)を崩れ上四方固めで押さえ込み、一本勝ちで初の金メダルを手にした。

 さらに昨年大会、「世界には対抗できない」と選手を刺激する意味もあって代表派遣を見送った100kg級では、内股を武器とする24歳の羽賀龍之介(旭化成)が初出場・初優勝を遂げて、2010年大会の穴井隆将以来となる頂点に立った。

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