【男子バレー】山本智大が韓国戦で見せたリベロの「極意」 日本、ロス五輪へあと1勝 (2ページ目)
【「当たり前を当たり前に...」】
今年1月のインタビューで、山本が明かしていたことがあった。
「すべてのボールを取れるとは思っていません。でもバレーは流れのスポーツなので、『ここで1本上げたら』『ここで1本返せたら』という勘が大事。それについては、自分はいいほうなのかなと」
「勘」にまで熟成された技量は、貫禄十分だ。
「バレーは小1からずっとやっていますけど、僕にはこれまで、『やばい、どうしようもない』と感じた試合があまりないんです。安定したプレーが自分の強みかもしれません。ディグを得意とするリベロとしては、スーパーなプレーも求められますけど、普通にセッターに返すとか、当たり前を当たり前にプレーするっていうのがすごく大事で......」
普通にやる。それはやるべきことを怠らずにやることだが、それが一番難しい。
「ブロックフォローひとつとっても、やり続けることが信頼につながる。そこをなおざりにすると、日本代表にはなれない。目立つプレー以上に、普通を続けられるか。日本には僕や小川(智大)選手だけじゃなく、いいリベロが多く出てきましたけど、声かけ、連係、指示出し、人との信頼関係など、全部がつながらないと代表で活躍するのは難しいですね」
ミドルブロッカーのエバデダン ラリーは、山本や小川からの「レッツゴー」という掛け声に「背中を押されている」と明かしていた。リベロは専守の後衛ポジションだけに、どの選手よりも広角にプレーの成り行きを認知、予測できる。そこでのコーチングも、リベロとしての技術のひとつと言えるだろう。
「(スパイカーに)いけそうなタイミングは伝えています。コールすることで、アタッカーも『決めてやろう、トス持ってこい』って気持ちにもなるので。数字にはならないことだけど、とても大事なことかなって思っています」
コールやブロックフォローはなかなか査定しにくい。しかし、リベロの本質はそこにあるのだろう。その継続と追求こそ、山本が世界一のリベロである理由で、並外れたディグは象徴でしかない。
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