【男子バレー】髙橋藍はその瞬間、何を思ったか サントリーでのラストゲームを勝利で飾れず (2ページ目)
【異変が起きた第2戦の第2セット】
5月17日、横浜。大同生命SVリーグチャンピオンシップファイナルで、王者サントリーは大阪ブルテオンと戦い、連覇を逃している。第1戦はセットカウント3-1で幸先よく勝利したが、第2戦は2-3と逆転で落とした。そして第3戦は0-3と完敗だ。
異変が起きたのは、第2戦の2セット目だった。サントリーは第1戦をものにし、第2戦の1セット目も25-13で奪うと、2セット目も15-11でリードしていた。彼らはそこからひっくり返されたのだ。
その日、髙橋自身は1セット目から全開だった。自らのサーブで崩し、大砲ドミトリ―・ムセルスキーが決め、勝利パターンに持ち込んでいる。強烈なエースも決め、ブロックアウトを狙ったスパイクも見事だった。ブロックでは敵エースの西田有志のスパイクを封じた。自慢のレシーブ力でも、チームに勢いを与えていた。
順風満帆、嵐の気配など少しもなかった。
2セット目の序盤は相手の勢いに手を焼いたが、髙橋が天性の勝負の勘でギアを上げる。10-11とリードされる展開にも、ライトからブロックを弾くスパイクで同点に。自らのサーブが一度はアウトと判定されるが、チャレンジ成功でエースになった。天運を得たように再びサーブで崩し、なんと5連続得点だ。
――髙橋選手のサーブで10-11からの連続ブレイクで逆転し、15-11とリードしました。ただ、そこで「サントリーは強い」という感情が漂い、流れが変わって......?
試合直後、筆者は髙橋に向け、そう質問を投げている。チームは2セット目を23-25と逆転されて落としていた。
「あの2セット目がもったいなかったな、って自分たちも思っています。あれを取っていたら、状況は変わっていました。取りきれなかったのは隙を作ってしまったからで......次は隙を見せずに取りきれるように準備します」
髙橋は珍しく沈痛な表情を浮かべていた。次の流れは簡単に来ない。彼のような選手は、味方のパワーダウンと敵の勢いを肌で感じていたはずだ。
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