【女子バレー】SVリーグ新女王の若きエース・北窓絢音 憧れの木村沙織が見た風景を目にする存在となるか (2ページ目)
【ミスもあったが、引かなかった】
北窓は木村と同じく、エースの矜持を持っている。
「負けたくはないと思っています」
北窓は小さな顔にある口角を上げ、目を細めて言う。
「エースっていうのは、どんな難しいボールでも"私なら決めてくれる"っていうのをみんながわかっていること。実際にボールを持ってきてくれて、それを私が全部決める。簡単ではないけど、それがエースなのかなって思います。小さい頃からずっと思ってきたことなので、そこはぶれないようにしていますね」
木村も似たような信条をこう語っていた。
「みんながつないで1本を託してくれるんだから、私は攻めるべき、って思っていましたね。とにかく最後まで打ちきれるか。逃げずに打ちきる。リバウンドを取るんじゃなくて、しっかり決めにいく選択ができるように」
チャンピオンシップファイナルでは、北窓もハイボールを思いきり打ち込んでいた。確かに失敗もあったが、一歩も引かなかった。結局、その姿勢を貫いたことで、活路が見えた。
北窓はその心境をこう説明している。
「ハイボールは、みんなが必死につないでくれたボールだと思うんです。それを自分は決めたいし、その瞬間が一番気持ちいいなって。どんなハイボールでも打ちきるっていうのを、今シーズンは意識してやっていました。チャンピオンシップは負けたら終わりで、自分のちょっとした甘さがボールに伝わると思って、それは絶対にやっちゃだめだなって。後悔につながるのが嫌だから、常に強い気持ちで攻め続けました!」
北窓は勝負どころで"らしさ"を見せている。たとえば第1戦を落とした相手に押されるファイナル2日目の1セット目の出だしで、5-5から逆転のサービスエースを決めた。
その後、14-14と一度追いつかれたが、このときも北窓がスパイクを決めた。直前にレシーブ、アタックの失敗が続いていたにもかかわらず、彼女は下を向かなかった。
もっとも、彼女は自身のプレーには少しも納得していない。とくにチャンピオンシップは、得点数やアタック成功率など、真のエースにはもっと高い数字が求められた。
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