ロサンゼルス五輪には「エースで出場したい」 甲斐優斗はプレーと感情表現の向上を目指す (2ページ目)
【物静かでシャイながら、内に熱を宿す】
このオンラインのインタビューでもあらためて感じたように、客観的に見て、甲斐は物静かでシャイな好青年だ。また大阪Bのチームメイトは年上ばかり。そんな環境では、周囲に頼ってしまっても仕方がないと言えるかもしれない。しかし、ひとたびコートに立てば、関係ない。それは甲斐自身が分かっている。
「自分が試合に出て負けるのが、好きではないんです。出たからには勝ちたいと思ってプレーしていますから」
その口ぶりは落ち着いたものだったが、熱も帯びていた。チームを勝たせる存在に自分がなる──その自覚は備えているのだ。
時ににこやかに、時にはにかみながら、オンライン・インタビューに応じた甲斐優斗 photo by Yoichi Igawa
最後の全日本インカレを終えてからすぐに大阪Bへ復帰し、ほどなくしてブラジルで開催された世界クラブ選手権大会へ臨んだ。地球の反対側へ、移動時間はほぼ丸一日。全日本インカレの余韻もあるかと思いきや、甲斐自身、その移動中は大阪Bの一員として世界大会で結果を出すことを考えていた。
「全日本インカレからの切り替えは難しくもありましたが、世界クラブ選手権もなかなか経験できる舞台ではないので、出場できることをポジティブに捉えていました」
大会本番では、日頃は到底対戦できないような世界各国のクラブチームと対戦し、大阪Bは決勝へ勝ち上がった。クラブの世界一を懸けた決勝の相手は、欧州王者のペルージャ。世界トップレベルのサーブとブロックには定評があり、甲斐も途中出場ながら、そのクオリティーの高さをまざまざと味わった。
「息つく暇もなくビッグサーバーがどんどん打ってくるので、サーブレシーブを1、2本ミスしただけで、一気に流れを持っていかれる感覚がありました。なんとか我慢できましたが......」
実際、甲斐はサーブレシーブ9本のうち、直接の失点はゼロに抑えている。
「サーブレシーブは年々、自信をつけてきているので、もっと試合で試したい。とはいえ、自分の強みはやはり高さのあるアタック。サーブレシーブが乱れても、自分でアタックを決めきればいいと考えています。自分のいい部分にも目を向けて、プレーしていきたいです」
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