【男子バレー】大宅真樹が語る日本代表セッターとしての覚悟「自分が関田さんになる必要はない」 (3ページ目)
最後に、セッターの実像を探る質問をぶつけた。
――もしタイムマシンで過去に戻り、小学校時代にぼんやりと竹下(佳江)さんを観ていた"大宅くん"に会えたら、なんと伝えますか?
大宅は間髪入れずに答えた。
「『早くセッターに変わりなさい』って言いたいですね(笑)。小さい頃からセッターをやってほしいですよ。性格、人間性も含めてセッターになれていたら、と思うので。
スパイカーから転向したあとの高校時代はけっこうきつかったですからね。 スパイカーより自分が目立ちたい、自分が打ったら決まるのにってエゴが出てしまい、恩師からもそれを指摘されました。だから、子ども時代の自分に会えたら『すぐセッターをやりなさい』って言います(笑)」
――大宅くんはなんと返すでしょうか?
「シカトするでしょうね。『誰、こいつ?』って」
セッターの作り出す世界は独特だ。
【プロフィール】
◆大宅真樹(おおや・まさき)
1995年4月23日、長崎県出身。178cm。セッター。日本製鉄堺ブレイザーズ所属。大村工業高校1年時に春高バレー優勝。U-18、U-21、U-23と世代別代表を経験し、東亜大学からサントリーサンバーズ(現・サントリーサンバーズ大阪)に入団。チームを4度のリーグ優勝に導いた。昨シーズン終了後、日本製鉄堺ブレイザーズへの入団が発表された。
著者プロフィール
小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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