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【男子バレー】なぜ水町泰杜はインドアとビーチの「二刀流」に挑むのか 先駆者としての決意を語った (3ページ目)

  • 坂口功将●文・撮影 text & photo by Sakaguchi Kosuke

 結果として、WUGでの二刀流が実現。6月中旬、水町は大会への意気込みをこう語っていた。

「自分が二刀流を選んだからこそ舞い込んできた話だと思いますし、関係者の方々に調整していただいて感謝しています。競技歴の浅い自分が、今のうちから世界の選手たちを相手にプレーできることは、いい経験になることは間違いないので。この機会を無駄にせず頑張りたいです。

 何年後になるかわからないですけど、ユニバでどちらにも参加するような選手が出てきたら、僕個人としてはうれしいこと。そうなれば僕が今回、二刀流をやった甲斐がありますから。今回ユニバに出場することで、今の学生たちに『こういうやり方もあるよ』と、ひとつの形を見せることができました。それが僕のなかでは、いちばん大きいですね。なので、あとは、大会でケガをするなど、『(二刀流は)やらないほうがいいな』と思われないように気をつけながら励みます」

 自分が日の丸をつけることが最大の目標ではなく、新たな道を切り拓くことを目指す。その決意を胸に、水町は現地7月20日、インドアが実施されたベルリンを早朝4時起きで出発し、ビーチバレーボール競技の開催地であるドイツ東部のデュイスブルクへ渡ったのであった。

〔後編:ビーチバレーで感じる成長 海外勢の試合からも吸収して「もっと強くなりたい」〕

【プロフィール】

水町泰杜(みずまち・たいと)

2001年9月7日、熊本県生まれ。身長181cm、体重82kg。小学1年生でバレーボールを始め、中学・高校では全国大会に出場。鎮西高校では1年生でインターハイ・春高優勝、2年生で春高ベスト4、3年生では春高ベスト8。その後、早稲田大学に進学し、全日本インカレで優勝。4年生では春季リーグ・東日本インカレ・秋季リーグ・全日本インカレの4冠を達成した。卒業後はSVリーグのウルフドッグス名古屋でプレー。プロ1年目からアウトサイドヒッターとして活躍し、チームの5位入賞に貢献した。さらにインドアと並行し、2024年5月からはトヨタ自動車ビーチバレーボール部でビーチバレーに本格挑戦している。

【写真】バレーボールネーションズリーグ男子フォトギャラリー

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