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【女子バレー】パリ五輪代表のリベロ・小島満菜美はなぜ米プロリーグでプレーするのか 日本との違いに「最初は対応できなかった」 (2ページ目)

  • 坂口功将●取材・文・撮影 text & photo by Sakaguchi Kosuke

 というのも、最初は日本とアメリカのギャップを感じたんです。たとえばレシーブに関して、日本では基本的にアタッカーもみんなレシーブが上手なので、ある程度は責任が分担されます。それがアメリカだと、リベロが捕りにいけるボールはどんどん捕球しにいくことを求められます。

 また、アメリカのバレーボールのスタイルはブロック主導なんです。日本だと、ブロックとレシーブの関係性を構築して、あえてブロックの横を打たせて、後衛のレシーバーが拾い上げることもあるんですが、アメリカはブロッカーが思いのままに手を出します。最初はそこにまったく対応できませんでしたね。私自身は"読み"で動くタイプで、瞬時の反応が速いいほうではありませんでしたから、『どうやって動いたらいいんだろう?』と苦労しました」

ソルトレイクのリベロとしてプレーする小島ソルトレイクのリベロとしてプレーする小島この記事に関連する写真を見る

――そこはどうやって対応したんですか?

「自分のなかでプレーの見方を変えてみたり、レシーブの構え方や待ち方を研究して、徐々にモノにできました。レシーブの位置取りや準備に際しても、私が『ここに来るかも』と先に判断してしまうと、いざブロッカーの手が動いてイレギュラーなボールが来た時に対応できません。だから、『ここに来るかも』と読むけれど、なるべく全部のボールに対応できるように選択肢を増やしておくんです。

 そのためにも、いろいろな目のトレーニングを取り入れてスキャン(瞬時に判断する)能力を磨き、そこから体が動くようにしてきました。こうして取り組んでいることは、日本バレーのスタイルでプレーする時にも使えるでしょうし、自分のプレーの引き出しを増やす機会になったと感じています」

【ロス五輪も見据えてさらなる成長を】

――リーグの公式SNSなどで、小島選手の名前が出てくることも多いように感じます。プレー面の手応えはいかがですか?

「いやぁ、個人的にはまだまだです。たとえば、ボールのコントロール。日本だと大半の選手がきれいなサーブやスパイクを打ちますよね。一方で、アメリカはパワーが強い部分もあってか、急にとんでもないボールが来ることもあって、コントロールしきれていません。

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