石川祐希にかかるペルージャ初の欧州制覇 チャンピオンズリーグのライバルはポーランド勢 (2ページ目)
【唯一1セットも落としていないペルージャ】
今シーズンはイタリアの3クラブ(ペルージャ、ミラン、モンツァ)とポーランドの3クラブ(ヤストシェンブスキ、ザビエルチェ、ワルシャワ)が出場しており、いずれもグループステージ6試合のうち1試合を残している現時点で、すでに各組の2位以上を決めている。つまりグループステージを突破する11チームのうち、6チームはこの2カ国によって占められているのだ。
チャンピオンズリーグは各国のトップクラブが集結しているのだから、もちろんそのレベルは高い。ただし落とし穴がある。国内リーグ戦はスクデットを決めるプレーオフの前に全22節の長いレギュラーシーズンがあるため、実力通りの順位になることが多い。しかし、チャンピオンズリーグは試合数が少ないので、少しでも間違えばグループステージ1位の座が危うくなる。2位になれば試合を多く戦わなければならなくなるので、どんな試合も気を緩めることができないのだ。
また、できるだけいい形で勝つことが必要になる。トーナメントの組み合わせはグループステージの順位や勝ち点、セット数、ポイント数で決定されるからだ。
グループステージ5試合を終えた時点で各組の1位はワルシャワ、モンツァ、ヤストシェンブスキ、ザビエルチェ、そしてペルージャだ。もちろん、これらのチームは大会の優勝候補でもある。
D組のペルージャは、グループステージのここまでの5試合すべてに勝利。各組の1位のなかで唯一、ここまで1セットも落としていないチームである。8強入りも早々に決め、チームは「今年こそ!」とタイトルへ向かっている。
ただ、すべてが順風満帆なわけではない。現在、ペルージャはウクライナ代表オレフ・プロトニツキを右ハムストリングのケガで欠いている。重要な局面で違いを見せるキープレーヤーの復帰に1カ月はかかるとは言われており、そのため、攻撃は石川祐希とポーランド代表カミル・セメニウクの手腕にかかっていると言っていい。
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