女子バレーボール林琴奈が日本代表の主軸へ。ほぼ出番なしで「悔しかった」東京五輪からどのように成長したのか (2ページ目)

  • 中西美雁●文・撮影 text & photo by Nakanishi Mikari

――かつて、「夢は東京五輪に出場すること」と語っていたそうですが、それを叶えたことになりますね。

林 いえ、その時は「大会を通してしっかり成長したい」とは思っていましたが、「夢を叶える」という意識はあまりなかったですね。緊張感もありましたが、楽しみでワクワクもしていました。

――大会は無観客での実施ということもあって、雰囲気は少しイメージと違ったかもしれませんね。

林 そうですね。観客がたくさんいて、ワーッとなるのがオリンピックというイメージだったので、無観客はちょっと寂しくもありました。ただ、そこはあまり考えずにやっていこうと思いました。

――東京五輪でチームは苦しみ、25年ぶりとなる一次予選敗退。林選手は5試合に出場するも、スタメンで出た韓国戦もすぐにベンチに下がるなどプレー時間は少なくなりました。悔しさはありましたか?

林 韓国戦はせっかくスタートで出していただいたのに、あまりうまくゲームに入れなくて......結局、第1セットの10点前後のところで交代。やっぱり悔しかったです。

――古賀紗理那選手が1試合目でケガを負いましたが、チームの空気はどうでしたか?

林 紗理那さんがケガをした時は、ちょっと動揺があったというか、「ヤバい」という感じになりましたね。そこから話し合って、「誰が入ってもしっかり勝つことに集中しよう」と意識を共有しました。

―― 一次予選を突破できなかったことを、個人としてはどう思いましたか?

林 一次予選敗退ということが25年ぶり、というのはあまり知らなかったんですが......そこを通過できなかったのは私の力不足もあったし、「このままではいけない」と思いました。

――オリンピック後の、2021-22シーズンのVリーグはどう迎えましたか?

林 オリンピックはオリンピック、VリーグはVリーグと、うまく切り替えられたと思います。

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