清水邦広が考える「バレー界のために」。大学生Vリーガーたちへの助言と闘争心、ビーチバレーとの「二刀流」にも意欲 (3ページ目)

  • photo by 火野千鶴

――それは、大会などにも出るということですか?

「そうですね。単なる遊びではなく、ポイントも出る大会に出場するようになったら、ビーチと一緒に日本バレーのレベルや人気も上げていける可能性があるんじゃないかと思っています。今はインドアとビーチでファン層も分かれていますが、Vリーグの選手がビーチでもプレーすることで、双方のファンが興味を持ち合うようになるかもしれない。今はそれぞれをつなぐパイプがない状態なので、それを作れないかと考えています」

――マンガ『ハイキュー!!』でも、主人公の日向翔陽がビーチバレーに挑戦する様子が描かれていましたね。

「あれはものすごく意味があることだと思います。インドアとはまったく違う下半身の使い方を身につけたり、風を読むことや、プレーヤー2人でどう試合を組み立てるか、といった中で判断力も身につくはず。パンサーズのチームメイトの(ミハウ・)クビアク選手もキャリアのスタートはビーチでしたが、手先の細かい技術などはそこで培われたことも多いはずです。やわらかい砂の上でやるのでケガのリスクも少ないですし、"二刀流"に挑戦するハードルはそこまで高くないと思っています」

――プレー以外の部分で、Vリーグを盛り上げることについてはどのように考えていますか?

「試合会場のエンターテイメントの部分でも、見る方たちを満足させられるようになるといいですよね。Vリーグをひとつの"娯楽"として、純粋に楽しんでもらえることを目指したいですが、そのために他競技を参考にすることも必要だと思います。これまで、野球やサッカーなど別の競技も会場まで見に行ったことがたくさんあるんですが、勝ち負けに関係なく、その場に行ったことが楽しかった。

 演出だけでなく、会場の一体感がすごかったんです。会場の規模の違いやコロナ禍という状況もあって同じようにできないところも多いでしょうが、Vリーグも応援の方法や、試合の見せ方次第でもっと面白くなるはず。僕も思いついたアイデアは積極的にチームに伝えていって、リーグ全体を魅力的なものにしたいです」

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