2m超えの男子アタッカー、女子最強のツインズなど未来の日本代表候補が出場。春高バレーの注目選手と優勝候補をチェック (3ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

【就実ツインズ、最後の春高へ】

 古川には、4回のオリンピック出場を果たしたレジェンドOG、荒木絵里香に続く日本代表待望のパワーミドルブロッカーとして期待がかかる。最高到達点は300cmで、下北沢成徳独特のオープントスも打ちこなす。そして、ミドルブロッカーの大事な役割であるブロックについても「しっかりと形を作って、後ろの選手がレシーブしやすいブロックを心がけたい」と意気込む。

 唯一の1年生スタメン、リベロの内澤明未(うちさわ・あみ)も今大会の注目選手のひとり。岩手出身で151cmと小柄ながら、抜群の反応で強打を次々と上げていく。チームのムードメイカーでもある。

 下北沢成徳の春高出場はすんなりとは決まらなかった。インターハイ予選では勝利した八王子実践にストレート負けを喫し、代表決定戦でも文京学院大女に第1セットを先取され、そこからの反撃となった。しかし、この経験が本戦の苦しい時に生きるだろう。

 そして何よりの注目は、深澤めぐみ・つぐみの「就実ツインズ」。ともに3年生で176cm。姉のめぐみは久光スプリングスに、妹のつぐみは東レアローズに内定。これまでは常に同じチームでプレーしてきたが、これからは別々の道を歩むことになる。その分、春高にかける思いは強く、「春高は(高校での)最後の大会ですから、しっかりとやりきりたい」と口を揃える。

 前年度の春高を制したことで、2枚エースの2人は徹底的にマークされた。優勝候補と目された昨夏のインターハイでは、決勝で下北沢成徳に逆転負け。オレンジコートでその雪辱を果たせるか。プレッシャーも大きいだろうが、その状況も楽しみながらラストゲームを飾ってほしい。

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