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日本女子バレー東京五輪出場への最終サバイバル。セッター問題は解決? チームの中心は?

  • Text by Sportiva
  • photo by FIVB

 東京五輪への最終サバイバルが始まる。

 5月25日にイタリアのリミニで開幕したバレーボールネーションズリーグ(以下、VNL)の予選ラウンドも、女子は残すところ3試合になった。ワールドグランプリに代わって2018年に始まった同大会は、世界の16チームが予選ラウンドを1回戦総当たり方式で戦い、上位4チームがファイナルラウンド(女子は6月24、25日の2日間)に進出する。2019年までは5週間にわたって各国を転戦する方式だったが、コロナ禍で2020年は中止になり、今年は"バブル方式"で1カ所に集まって開催している。

6月14日のベルギー戦で23歳の誕生日を祝福される黒後(2列目中央)。前列の中央がセッターの籾井あき6月14日のベルギー戦で23歳の誕生日を祝福される黒後(2列目中央)。前列の中央がセッターの籾井あきこの記事に関連する写真を見る 例年、代表に登録された選手たちを試し、同年に開催される主要大会のメンバーを選考するための大会になっている。今年は当然、東京五輪メンバー12人を決定するための大切な場だ。今年度の日本代表登録選手24人のうち、VNLでイタリア入りしている選手は17人で、毎試合そこから14人が選出されてベンチ入りしている。五輪代表となる選手は大会終了後に発表されることになっているため、この17人の中から12人が選ばれる可能性が高い。

 開幕前はさまざまな選手起用が試されると予想されたが、ここまでの12試合、中田久美監督はアメリカ戦を除いてミドルブロッカー、リベロ以外のスタメンをほぼ固定している。その4人は、アウトサイドヒッターの古賀紗理那、石川真佑、オポジットの黒後愛、セッターの籾井あき。五輪に向けて、セッターとサイドアタッカーのコンビをより強固にしたい、という狙いがあるのかもしれない。

 コロナ禍で1年以上国際試合を行なうことができず、今年度初の国際試合は5月1日に有明アリーナで行なわれた中国との親善試合だった。ここで国際戦デビューを果たしたのが20歳のセッター・籾井あきである。籾井は日本で生まれ育ったが、ペルー国籍(父はペルー人とスペイン人のハーフ、母はペルー人と日本人のハーフ)で、2019年に日本に帰化した。そのこともあり、アンダーカテゴリー日本代表の経験がなく、日本代表選出時から中田監督は「国際経験を積ませることが課題」と話していた。親善試合はストレートで敗れたものの、フルメンバーの中国を相手に、第3セットはデュースで29-31まで粘るなど収穫もあった。

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