2020.05.18

「奇跡のチーム」で史上初の高校6冠。
石川祐希が最後の春高で見せた輝き

  • 高井みわ●取材・文 text by Takai Miwa
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

東京五輪&パラリンピック
注目アスリート「覚醒の時」
第5回 バレー・石川祐希 
高校史上初の6冠を果たした春高バレー(2014年)

 アスリートの「覚醒の時」----。

 それはアスリート本人でも明確には認識できないものかもしれない。

 ただ、その選手に注目し、取材してきた者だからこそ「この時、持っている才能が大きく花開いた」と言える試合や場面に遭遇することがある。

 東京五輪での活躍が期待されるアスリートたちにとって、そのタイミングは果たしていつだったのか......。筆者が思う「その時」を紹介していく----。

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高校6冠を達成した星城高校のエースとして活躍した石川 絶対的エースとして日本代表を牽引する石川祐希(バドヴァ)。その名がバレーボールファンに広く浸透したのは、愛知県の名門・星城高校3年時に迎えた2014年1月の「春高バレー」で、高校史上初の6冠(2年連続でインターハイ、国体、春高を制覇)を成し遂げた時だろう。

 姉の影響で小学4年生からバレーボールを始め、中学3年生の時に愛知県代表としてJOC杯全国都道府県対抗中学大会に出場した石川は、2011年に星城に入学。2012年に行なわれたアジアユースではエースとして活躍し、銅メダルを獲得。自身はベストスコアラーに輝いている。

 また、高校2年のインターハイから始まった星城の快進撃は6冠まで続いた。高校最後の全国大会でもある2014年の春高は、石川にとって高校生活の集大成であり、現在につながる実力を知らしめた大会でもあった。