石川祐希が思う「高さで劣る
日本が突き詰めていくべきバレー」 (2ページ目)
――チーム状況は苦しくても、シエナにはたくさんのファンがいて、バレー熱が高いように感じました。
「ホームではすごく盛り上がってくれますし、アウェーにも応援に来てくれる。街に出たら声をかけてくれたり、握手を求めてきてくれたりもします。そういうファンの方たちの前でプレーできることは幸せですね。だからこそ、今の苦しい状況から抜け出し、みんなと一緒に勝利の喜びを味わいたい。そのための準備を怠らずにやっていきたいと思っています」
ファンサービスに応じる石川 提供:株式会社グッドオンユー――2月2日のパドヴァ戦には中垣内祐一監督も視察に来ていました。
「監督は去年のシーズンも視察に来てくださいましたし、全日本での世界選手権や今シーズンのプレーもふまえて、『いい形でプレーできている。コンディションもパフォーマンスもいい』という言葉をもらいました。今の状態をさらによくして、今年の全日本の試合に臨みたいです」
――昨年春の全日本の合宿の際に、中垣内監督は「石川選手に関しては、ある程度まとまった時間を取ってケガを治し、万全な状態で戦える体を作ることが必要だと思っている」と話していました。実際に、昨年の5月から行なわれたネーションズリーグは欠場しましたね。
「大学在学中からケガをすることが多かったので、このまま代表で活動しても同じことの繰り返しになってしまうという危機感を抱いていました。(昨季まで2季プレーした)ラティーナでもコンディションがよくなかったので、自分から申し出て"体を整える"期間をいただきました。
その期間にケガの治療をした後に、体づくりをすることができたのも大きかったですね。いいコンディションで世界選手権に臨むことができて、シエナでもそれが継続できている。(ネーションズリーグを休んだことは)自分のためにも、代表チームのためにもよかったと思います。ただ、肝心の世界選手権で1次ラウンド敗退に終わってしまったことは悔しさと反省しかありません」
――世界選手権の1次ラウンドは2勝3敗。イタリアやアルゼンチンなど、強豪国と同組の難しいグループだったと思います。
「どんな相手でも、2次ラウンドにいけなかった事実は変わらないので、選手だけでなくスタッフを含めたチーム全員が現実を受け入れないといけない。今年のワールドカップ、来年の東京オリンピックにつなげるべき大会だったと思いますが、不本意なところがありました」
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