中垣内監督も「石川さまさま」と絶賛。
男子バレーが全勝で世界選手権へ (4ページ目)
この日は感情表現も豊かだったが、「どうしても勝ちたかったので、自然にそうなりました。2セット目の終わり方がよくなかったので、自分の中で勝手に怒っていたんですけど、すぐ切り替えて3セット目に入れました」と、気持ちのコントロールもうまくできていたようだ。
そんな石川の陰に隠れる形となったが、ここまでのガイチジャパンでは、セッターの藤井、ミドルブロッカーの李博(り・はく)という新戦力が存在感を示している。
2人は昨季のVリーグを優勝した東レ・アローズの選手だが、25歳の藤井はアンダーカテゴリーでも代表経験がなく、今年が代表初選出。一方、両親が日本在住の中国人で26歳の李は、日本に帰化してから南部正司前監督の時に登録だけはされたものの、実戦で使われたのは初めてだった。
藤井はミドルブロッカーの攻撃を多用するスタイルを特徴としており、李はそのスタイルに最も合致したミドルブロッカーだ。レセプション(サーブレシーブ)が少々崩れても、「どこからでもミドルを使う」「どこからでも上げてくれと伝えている」と両者は口を揃える。今回の全日本招集が決まった時、李は「藤井が僕を使ってくれなかったら、ハートブレイクですよ」と笑いながら語っていた。それだけ信頼関係が築かれているのだろう。
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