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柳田将洋が語るプロ転向と海外挑戦。
「石川選手が大きな刺激になった」 (4ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

――それでも、「サントリーの社員」という地位を手放すことは、とても勇気がいることだと思うのですが。

「サントリーがすごくいい会社だというのは身に染みて感じていました。まだ2年目なのに、安定して生活が送れるだけの給料もいただいていましたし。でも、今は社員を辞めることで『収入がなくなるからどうしよう』という不安はありません。『今からプロでやっていくんだ』という気持ちのほうが大きいです」

――プロになることに対して、まったく迷いはなかったのでしょうか。

「一歩踏み出す覚悟をするまでは、時間はかかりましたね。サントリーで酒井(大祐・2006年にJTサンダースとプロ契約。チームが優勝した2014-15年シーズン終了後に契約を切られ、サントリーに移籍)さんといろんな話をさせてもらって、プロは甘いものじゃないということも分かっていましたから。

社員のまま海外に挑戦するという道もあったかもしれません。でも、海外でプレーすることだけが目的ではなく、『プロになりたい』という想いもやはり強かったので、そこは同時進行という形になりました」

――柳田選手が理想とする「プロ選手」とは?

「『プロのバレーボール選手』が、やりがいのある仕事だとイメージできたのは、やっぱり酒井さんがいたからです。プロって、メディアに出るとか、すごい人気があるというイメージもありますよね。決して、酒井さんがそうじゃないとは言わないですけど(笑)、プロとして『バレーボール一筋』な生き様を見せてもらった。その背中を見てきた身として、僕もああいう人のようになれたらなと思います」

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