錦織圭「今年の目標はない」。復帰戦後に語った課題と試合への飢餓感 (2ページ目)

  • 神 仁司●文 text by Ko Hitoshi
  • photo by AFLO

 こう振り返った錦織の言葉どおり、第2セット以降は、1年間試合から遠ざかっていた影響が出始め、錦織の試合勘がまだ戻っていないという場面がしばしば見受けられた。錦織の体力も少しずつ落ちていき、本来の持ち味である素早く細かいフットワークも影をひそめ、イージーミスが増えた。試合の流れはキツマノビッチに傾き、錦織はその流れを断ち切ることができずに敗れた。

「もちろん完璧ではなかったですね。でも、悪くはなかったです。内容的に課題点ばかりでしたけど、そこまで悪くはないんじゃないかなと思います。1年経っていたので。なかなか1試合目80点以上というのは難しい」

 1回戦で錦織は、ダブルフォールトを合計6本犯したが、そのうち第1セット第7ゲーム、第2セットの第7ゲームと第9ゲーム、3回がサービスブレークに直結。1年ぶりの試合であったことを考慮するとしても、今後修正すべき課題となった。それでも錦織は前向きだ。

「(サーブは)仕方がないかなと思います。やっぱり練習と違いますし、プレッシャーもかかるので。それも課題点のひとつですけど、直っていくと思います」

 そして、やはり気になるのが錦織の右ひじの状態だ。錦織は、2019年10月22日に日本で右ひじの内視鏡手術をして2本の骨棘(こっきょく)を除去した。今回の試合では右腕にアームスリーブを装着してのプレーだった。

「(右ひじは)まだ完璧ではないんです。よくはなっているんですけど、もうちょっとですね。まだ傷跡が傷んだりはするので。今日はほぼ痛みがなかったので、こういう試合を積み重ねていければ、ひじももっと準備万端になっていく。もうちょっと積み重ねが必要かなと思います」

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