錦織圭、いつもと違う不安定なテニス。迫りくる次世代プレーヤーの足音 (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

 それにはまず、シーズン中で難しい部分はありつつも、右ひじの治療とリハビリが欠かせない。右ひじについて錦織から言及はなかったが、サーブをミスしたあとに右腕を上から下へ振る仕草が何回か見られ、顔をしかめる場面もあった。右ひじの影響によって、ベストパフォーマンスを妨げられていた可能性はある。

 昨シーズン秋に錦織は好成績を収めたため、これから2019年シーズン終了までにディフェンドしなければいけないランキングポイントは合計1250点ある。

「プレッシャーはそんなにないです。この負けをなるべくプラスにできるように練習して、また楽天(10月第1週のジャパンオープン)までに調子を合わせたいと思います」

 錦織にとっては、トップ10 をキープしていけるかどうかの重要な戦いになってくる。デミノーら若手が着実に実力をつけてきて、錦織の背中を追いかけてくる足音はますます大きくなってきている。

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