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フルセットで驚きの強さ。
錦織圭が微修正→劇的勝利でジョコ戦に挑む

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

マッチポイントのタイミングで、マイケル・チャンコーチの方を見た錦織圭マッチポイントのタイミングで、マイケル・チャンコーチの方を見た錦織圭 錦織圭は、メルボルンで史上最強のファイブセッターであることを三度証明することになった――。

 第8シードの錦織圭(ATPランキング9位、1月14日づけ/以下同)は、全豪オープン4回戦で、第23シードのパブロ・カレーニョブスタ(23位、スペイン)を、6-7(8-10)、4-6、7-6(7-4)、6-4、7-6(10-8)で破って、3年ぶり4度目の準々決勝進出を決めた。グランドスラムでは通算10回目のベスト8になる。

 2セットダウンからの劇的な逆転勝ちだったが、錦織は、第1セットと第2セットの拙策を反省した。第1セットで8回あったブレークポイントのうちブレークできたのは2回で、第1ゲームに1回、第7ゲームで2回あったブレークポイントは生かせなかった。

「1セット目は、ちょっと焦りがあったのかもしれません。大事なポイントでたぶんうまくいっていれば、6-3か6-2で勝てているはずだった」

 さらに、第2セットでは第2ゲームに2回、第8ゲームに2回ブレークポイントがあったがブレークできず、錦織は2セットダウンとなり追い詰められた。

 カレーニョブスタは、2017年のUSオープンでベスト4に進出し、世界ランキング10位になったこともある実力者。錦織との初対戦の前には、「常に攻撃的にいかないと勝てない」と語り、まさに有言実行で全ポイントを果敢に攻めていき、得意のバックハンドストロークで錦織と対等に打ち合った。

「(相手は)バックはすごくしぶとい感じで、特に1、2セット目はクロスが多かったですけど、あんまりミスをしてくれなかった。3、4セット目からダウンザラインを混ぜてきたりした。あんまり攻撃力がなくても、バックが安定していたため、(自分が)焦ってしまう要因になった。フォアのディフェンスも、特に後半はすごくいいのが返ってきた印象がありました」(錦織)

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