大坂なおみ、サーブが入らず嘆き。「満足できる今季」へ次戦が正念場 (2ページ目)

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

 大坂のファイナルズ初出場は、USオープンでの初優勝を含むツアー2勝、自己最高のWTAランキング4位、マッチ40勝17敗、シーズンをとおしてトップレベルで大きな成績を残してきた勲章であり、名実共に超一流のトッププレーヤーの仲間入りを果たした証しでもある。さらに、21歳の大坂は、2018年大会の最年少出場者であり、女子テニス界に新風を巻き起こして、完璧主義者の彼女らしく高みを見据えている。

「(ファイナルズ出場の)このポジションに立つことができて、もちろんとてもうれしいです。でも、満足するのは早いというか、私はここで立ち止まりたくないです。この大会でプレーするからには、優勝することが自分の中のゴールです」

 シンガポールへ入る前に大坂は、WTA香港大会を腰痛で欠場し、東京に戻って休養をとってから、ナショナルトレーニングセンターで練習していた。けがからの復帰であるため、テニスの練習だけでなく、合わせてコンディショニングトレーニングも行ない、フィジカル面を万全にしようとした。練習再開2~3日後には、いつもの調子を取り戻したという。

 ファイナルズは、インドアハードコートで行なわれるが、サーブやストロークのパワーショットを武器にしている大坂にとっては、アドバンテージにできる要素があり、今季からツアーに帯同しているアレクサンドラ・バインコーチも期待を寄せる。

「どの大会に出場する時でも、彼女はタイトルを取ることができると考えています。とりわけインドアのハードコートなら、なおさらです。速めのハードコートなら、強打できるなおみにチャンスがあります」

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