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松岡修造も認める自信家・西岡良仁。
「乃木坂」も経てケガから復帰 (3ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

 その自信の根拠は、どこにあるのか――?

 その問いを西岡本人にぶつけると、「うーん、なんなんですかね?」と照れたように笑みをこぼし、少し間を置いてから話しはじめた。

「もちろん、僕は自信家だと自分でも思います。ただ......僕、子どものころから、他人からの評価が低かったんですよ。僕の試合中の態度が悪かったというのもあるんですが、やはり身体が小さいというのもあって。

 でも、日本人のなかで見たら、ランキングを上げていくスピードなどは(錦織)圭くんの次に早いんです。だからずっと、他人に評価されなくても、自分で結果を出しているからいいやと思っていました。同時にだからこそ、結果を出さないと認めてもらえないとも思っている。だから、無理にでも自信を持ってやっているところもあります」

 西岡は、錦織同様に盛田正明テニスファンドの支援を得て15歳時にIMGアカデミーに渡ったが、実はその選考会で、2度落選の悔しさを味わっている。ジュニアの世界大会で結果を残すようになってからも、「あの身体では、プロでは難しいだろう」との声は嫌でも耳に入った。

 周囲の評価を覆すには、結果を残すしかない――。そのような反骨精神が、この小柄で、勝ち気で、そして知的なファイターを激しく突き動かす原動力だ。

 そんな彼が「悲しさ」を覚えたときから1年が過ぎ、今ふたたび仲間とともに、デビスカップでチームのために戦う喜びと興奮に身を浸している。

 かつていた場所に......そして、その先に続く道を、西岡は力強く進んでいる。

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