2018.09.01

錦織圭が思わぬ勝利に複雑な心境も、
失っていたショットは取り戻す

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

「ちょっともったいない終わり方でしたけど、勝てたのでよかったです」と錦織圭は、勝利にホッとした表情を浮かべながらも、もっとガエル・モンフィスとのハイクオリティーなテニスを続けたかったという願望が見え隠れしていた。

USオープンで2年ぶりに3回戦進出を果たした錦織圭 今季最後のグランドスラムであるUSオープン(全米テニス)の2回戦で、第21シードの錦織(ATPランキング19位、8月27日づけ/以下同)は、モンフィス(39位、フランス)が、6-2、5-4の時点で途中棄権を申し出たため、思わぬ形の勝利で2年ぶりの3回戦進出を決めた。

 2回戦の前に、「彼とはいつも長いラリーになるので、そこからどう攻略していくかがカギになる」と語っていた錦織は、ロングラリーを好むモンフィスに対して、自分からグランドストロークで積極的に打つコースを変え、深いボールやネットプレーも使いながら展開を早くして主導権を握り、2回のサービスブレークに成功して第1セットを先取した。

 第2セットに入ると、モンフィスが盛り返してきたが、第7ゲームの1ポイント目でモンフィスは、錦織が打ったフォアハンドのパッシングショットを、フォアボレーで返球しようとしてラケットフレームに当ててしまい、右手首を負傷した。

 そして、第9ゲームを終えた直後に、モンフィスはプレーの続行を断念。