大坂なおみ、「始まりの地」に立つ。全米オープンで初心を取り戻せ (3ページ目)
15年以上前――。ビリー・ジーン・キングナショナルテニスセンターでボールを追っていたときの大坂は、常にチャレンジャーだった。最大のライバルは姉であり、敗れるたびに「明日こそは勝ってやる!」と宣言していたという。
無垢に追い続けた夢に近づき、ゆえに覚える重圧に歩幅を狭められている彼女が今求めるのは、以前のような追う者としての飢餓感だ。その初心を取り戻す場所として、キャリアの原点であるニューヨーク以上にふさわしい町はない。
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