全豪の錦織戦がターニングポイント。フェデラーが復活の1年を振り返る (4ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 また、ATPファイナルズの決勝に進出したグリゴール・ディミトロフ(3位、ブルガリア)とゴフィンは実力と自信をつけ、2018年のグランドスラム優勝戦線に加わってくるだろう。

 さらに、ATPファイナルズに初出場した20歳のズベレフ(4位)や2017年ATP新人賞を獲得した18歳のデニス・シャポバロフ(51位、カナダ)、今年から新設されたNext Gen ATPファイナルズで、ツアー初優勝した21歳のチョン・ヒョン(59位、韓国)が急速に実力をつけている。"Next Gen"と呼ばれる彼らの世代には才能豊かな選手が多く、ツアーではその能力をすでに開花させて台頭してきている。

 2018年はベテラン、カムバック組、中堅世代、新勢力......さまざまな選手が入り乱れて、かつてないほどの激しい競争が展開されるだろう。そして、来季も強いフェデラーと戦えるチャンスが選手たちにはあり、彼を倒すために錦織をはじめとした他の選手がどう進化していくのかも注目したい。

「今年、自分の人生でベストタイムを送れた。またツアーに戻るのが待ちきれない」

 こう語るフェデラーは、まだまだ主役の座を簡単には明け渡してくれそうにないが......。

■テニス 記事一覧>>

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る