2017.07.07

杉田祐一、惜敗にも充実の夏。
次なる目標は「ランキング30位前後」

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

「ふーっ」と大きく吐き出した息に、3時間32分の熱戦による疲労が、敗戦の悔いが、そしてある種の充足感が、深く込められているようだった。

「第4セットの最初のゲームで、簡単なリターンミスが続いて……。相手もちょっと疲れていたので、あそこで引き離したかったんですが、うまくできずに………やられちゃいました」

杉田祐一はウインブルドンの舞台でも臆することなく戦った わずか5日前に酷暑のトルコでATPツアー初タイトルを掴み取り、ウインブルドンでも初勝利を手にした杉田祐一の快進撃は、2回戦で1-6、7-5、6-4、6-7、2-6の死闘の末に、ついに終止符が打たれる。その相手はくしくも、トルコ大会の決勝でタイトルを争った相手であった。

 杉田の疲労の色は、試合開始からほどなくして、誰の目にも明らかになる。

 身体の抑えが効かないのか、決めにいくショットがことごとく、大きくラインを割っていく。対するアドリアン・マナリノ(フランス)は、先の対戦時と同様に自ら攻めるのではなく、巧みにボールをすくい上げ、勢いを殺したボールを左右に打ち分けながら、杉田のミスを誘発した。

「ラリーしながら、自分の身体がうまくフィットしなくて」
「アドレナリンが出てこなかった」