リオ五輪はどうなる?錦織圭「筋肉が切れるまで...」も無念の棄権 (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 4~5月のヨーロッパでのクレーシーズンでは、マスターズ1000大会で2連続ベスト4という好成績を収めただけでなく、懸念されたケガもなく、錦織は充実した時間を過ごした。しかし、グラス(天然芝)シーズンに入った途端、昨年に続いて故障が発生した。

「もちろん、来年以降、対策を練ることは大事」

 錦織自身が語るように、2017年もクレーシーズンで好成績を収めたのなら、体やメンタルの回復を優先させるため、ノバク・ジョコビッチ(1位、セルビア)のように、グラスの前哨戦には出場しないで、ウインブルドンへ臨むことを検討する必要があるかもしれない。

「(痛みが)いつまで長引くかわからないですけど、たぶん筋肉の痛みなので、これから帰ってチェックして、様子を見たい」

 まず錦織には休養が必要で、治療に専念してもらいたいが、今年の夏は超過密スケジュールが控えている。トロント大会(7月25~31日)とシンシナティ大会(8月14~21日)のマスターズ1000の2大会の間に、リオデジャネイロオリンピック(8月4~14日)が入るため、トップ選手には負担が大きくなる。錦織が万全なコンディションでないのなら、乗り切ることはかなり困難になるだろう。
 
 錦織はケガの影響からか、ゴルフの松山英樹がオリンピック出場辞退したことを引き合いに出して、思わず本音がポロリと漏れた。

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