錦織圭が今季3度目でようやく見つけた
「ジョコビッチ攻略法」 (6ページ目)
クレーというコートの特性に依拠する部分もあるだろうが、高さを用いて3次元的に構築する打ち合いにこそ、錦織は「ジョコビッチ攻略のカギ」を見い出していた。
その事実は、ラリーの長さとポイント取得率に、何より顕著に表れる。この試合、1~4本の短いラリー戦でのポイント獲得は、ジョコビッチが51対33で圧倒していた。だが、5~9本の打ち合いになると、25対22本で錦織がリード。10本以上の長いラリー戦でも、15対11で錦織が支配したのだ。
「近づいた気がする」という希望に彩られた予感は、ふたたび戦い、手にした攻略のカギで扉を開けることで、ようやく確信に変わるはず。幸運なことに......と言うべきだろうか、テニスは、毎週のように大会がある。錦織も、そして最終的にマドリード・マスターズを制したジョコビッチも、すでに次の戦地であるローマに足を踏み入れた。
"次"の機会は、常にすぐそこにある――。
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