目標はリオ五輪。女子テニス世界ツアー優勝者に聞く・日比野菜緒 (4ページ目)
自己最高の66位で2015年シーズンを終えた日比野は、2016年最大の目標をリオデジャネイロオリンピックに定めている。
「絶対オリンピックです。日本代表として、その国を背負ってプレーすると考えただけでもかっこいいなと思いますね。(2020年の)東京オリンピックまでに1回オリンピックに出ておけば、いい経験になる」
日比野の同級生、いわゆる“テニスの1994年組”には才能が豊かな女子選手が多く、ジュニア時代に日比野は、一度もナショナルチームに呼ばれたことがなかった。その反動で彼女の日の丸への思いはますます強くなり、オリンピックだけでなく、2016年に初の代表入りが予想されるフェドカップ日本代表へのあこがれも人一倍強い。
「やっぱりオリンピックとフェドは、私の中の一番の目標です。ナショナルチームに入ったことがないので、日の丸に飢えているんですかね」
そして、来月に開催されるオーストラリアン(全豪)オープンでは本戦ストレートインが決まっており、日比野にとってはグランドスラムデビューとなる。
「やっぱり勝ちたいですね。出るだけじゃ意味がないと思う。出ただけで満足しないで、できれば1回でも多く勝って、(ツアー優勝は)まぐれじゃなかったんだと、自分にも周りにも示したい。単なるラッキーじゃなかったと証明したい」
日比野は急速にランキングを上げたため、実力がランキングに追いついていない部分が確かにあるかもしれない。だが、ツアーレベルで戦える権利を勝ち取ったことが、若い彼女にとってはとても重要で、ツアーで揉まれていく中で、やがて本当の実力は伴ってくるはずだ。
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