目標はリオ五輪。女子テニス世界ツアー優勝者に聞く・日比野菜緒 (2ページ目)
「まず積極的にプレーをすること。単に攻撃という言葉を使わず、積極的に動く、積極的に守る、積極的に攻めるみたいな感じです。2つ目はサーブを絡めてポイントを取る。相手をいかに崩すかをテーマにした。3つ目が自分のよさを出していくこと。相手が強いと自分が引いてしまうことがよくあったんですけど、1ポイント目から自分のよさをどんどん出していった」
ツアー初優勝によって、日比野は、WTAランキングを117位から一気に当時自己最高の76位へ上げ、自身初のトップ100入りを果たした。
「120位ぐらいから、100位以内に入るのが一番難しいって、いろいろな人から言われていたので、私もどうにかして抜けたいと考えていた。まさか優勝して、ポンと上がれるとは思っていなかった」
2015年シーズンを213位からスタートした日比野はまずトップ200を目指し、グランドスラムの予選に入ることが当面の目標だった。しかし、5月上旬まで結果が出ず、日比野はイライラし、何をやっているのかわからないと竹内コーチにあたり、練習にも身が入らなかった。見かねた竹内コーチは、日比野の母親を呼び出した。3人で話し合った後、母親から、「そろそろ覚悟を決めないと、周りに見捨てられる」と言われて、日比野はある決意をする。
「その前にも同じようなことで怒られていたことがあったので、また同じようなことを注意されるんだったら、テニスはやめようって思って。これがラストチャンスだろうと自分の中で決めた」
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