「トップ10キープには満足」。錦織圭、未知のトップ3を目指して (2ページ目)
準決勝では、今年のUSオープン1回戦で、錦織が2度のマッチポイントを握りながらもフルセットで敗れたベノワ・ペール(同32位)との再戦となった。「どっちかというと、やりたくないですね。嫌な思い出があるので」と語っていた錦織だったが、「第1セットは、錦織が良すぎてお手上げだった」というペールを圧倒して、6-1で先取した。
しかし、第2セット第7ゲーム、錦織が5回のブレークポイントを握りながらも、7回のデュースの末ブレークに失敗すると、試合の流れはわからなくなった。
「あそこが一番悔やむポイントではある。取れていれば、簡単に第2セットも取れたと思う。自分が攻めきれなかった。第1セットみたいに攻めていれば、展開は変わっていたかな」(錦織)
一方、「集中力だけはキープしよう」と努めたペールは、強力なサーブやストロークが決まるようになった。
「錦織は地元でディフェンディングチャンピオンとして、ナーバスになったのでは。プレッシャーが圭にかかっていたように思う」(ペール)
「自分に負けた要因があったかな」と語った錦織は、結局4-6、2-6と連取されて、2連覇の望みを絶たれた。錦織のセカンドサーブのポイント獲得率はわずか37%で、準決勝でも右肩にテーピングをしてのプレーだった。
結局、スタン・バブリンカ(同4位)の初優勝で幕を閉じたジャパンオープンだが、この時点で、ツアー最終戦であるワールドツアーファイナルズの出場権争い「Race to London」に変動が生じた。東京と同じ週に開催されたATP北京大会で、ラファエル・ナダル(8位)が、決勝進出を決め3970点となり、1つ上げて6番目になり、東京でベスト4に終わった錦織は、3855ポイントで7番目になった。
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