最高のシーズンを終えた錦織圭「2015年への決意」 (3ページ目)

  • 神 仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi photo by Ko Hitoshi

 ツアーファイナルズが閉幕して2014年シーズンが終了。錦織は自己最高のATPランキング5位でフィニッシュした。トップ10プレーヤーとしてシーズンを終えるのは、日本男子初の偉業だ。

「5位というのは落ち着かないですし、ランキングを見るたびに変な位置にいるなとも思います。でも、自分より(ランクが)上の選手に何回も勝ってきて、ここ(ロンドン)で違和感はなかった。結果を出さないといけない立場でもあった。この位置をキープするには、ストレスもかかるだろうから、一番は気持ち、ですね。(現在のポジションと)うまくつきあっていけたらと思います。

 来年のゴールは、より高く、ずっとトップ5にいれば、3位や2位になれるかもしれない。グランドスラムの決勝にまた行きたいし、マスターズ(ATP1000大会)でも優勝したい」

 さらなる高い目標設定をする錦織が、特に意識するのは次の3選手だ。

「フェデラー、(ラファエル・)ナダル、ジョコビッチ、この3選手は、まだ上にいるというか、この3選手に勝つように、もっと意識してやっていきたい」

 ツアー最終戦には、フェデラーが13年連続、ジョコビッチが8年連続で出場を果たしているが、トップ選手としての実力が備わった錦織なら、彼らのような連続出場も今後可能になっていくはず。

「8人全員がタフな相手の中でやるのは初めての経験だった。また来年ここ(ツアーファイナルズ)に戻って来られるように年始から頑張りたいです」

 年間を通して大きなケガをせずに、高いレベルで自分のテニスを披露していくのは、トップ選手であり続けるための大切な条件だ。そして、自分自身の力をより信じられるようになった錦織がその条件を満たせた時、トップ3入りが見えてくるはずだ。

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