【テニス】日本女子最上位。クルム伊達が待ち望む「若手の成長」 (3ページ目)

  • 神 仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi photo by Ko Hitoshi

 今年の秋のアジアシーズン、クルム伊達は、ソウルでベスト8、東京で2回戦進出、北京で予選の決勝進出、大阪で2回戦進出と、1勝もできなかった昨年よりいい結果を残した。

「アキレス腱の問題が解消されて、アジアでは体の心配をすることがなかった。中国では予想外に体調を崩したけど、テニスの調子が悪いわけではなかったです。それぞれの大会で課題はあるし、その日の自分の調子、相手の調子もある。テニス自体はそんなに悪くない中で戦えたんじゃないかな」

 2013年シーズンのクルム伊達のWTAツアーは終了したが、今後、WTAチャレンジャーという、グレードがひとつ下の南京大会(10月28日~)と台北大会(11月4日~)の出場を予定している。

 若手の確かな成長によって、日本女子テニスの新しい時代が築かれようとしている中、43歳にして日本女子の最上位に返り咲いたクルム伊達。その存在感は、土居が子どもの頃にクルム伊達に憧れを抱いていた時と同じように、今もなお大きい。

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