2013.07.10

全英初優勝。
マレーに欠けていた「最後のピース」を埋めたレンドルの言葉

  • 神 仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi photo by Ko Hitoshi

 ウインブルドンのセンターコートが、1万人の観客による割れんばかりの拍手と「アンディコール」で鳴動した――。

 ついにアンディ・マレーが、1936年のフレッド・ペリー以来、イギリス男子としては77年ぶりとなるウインブルドン(全英)でのシングルス優勝を成し遂げた。

「ウインブルドンで優勝することは、テニスでは最上のことだと思う。ウインブルドンで優勝したなんて、いまだに信じられない」

イギリス人男子プレイヤーとして77年ぶりにウインブルドンを制したアンディ・マレー 決勝では、世界ナンバーワンのノバク・ジョコビッチを、6-4、7-5、6-4と、ストレートで破り、優勝トロフィーである黄金のチャレンジカップを手にした。

「アンディは、初タイトルを勝ち取るために、大きなモチベーションを持っていた。彼は素晴らしいテニスをした。優勝に値する」

 同い年の26歳で、ジュニア時代からの友人でありライバルであるジョコビッチは、マレーの快挙を称えた。

昨年、初めてウインブルドンの決勝に進出したマレーは、第1セットを先取しながらも、ロジャー・フェデラーに敗れて準優勝。表彰式では涙を流した。だが、その苦い経験を糧に、今回、見事栄冠を勝ち取った。

 決して平坦なものではなかったマレーのウインブルドン制覇への道。そこには、彼を良い方向へ導いたふたりの人物がいた。