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医師を目指す元ラグビー日本代表・福岡堅樹の勉強法「時間で縛ることはせず、『できた』という感覚を大事に」 (2ページ目)

  • 齋藤龍太郎●取材・文 text by Ryutaro Saito

【右ひざはすでに限界を迎えていた】

 花園2回戦で敗退した時、保存療法を続けていた福岡の右ひざはすでに限界を迎えていた。しかし、それまでの前田氏による手術と真摯なアドバイスは、福岡が医師の道へと進む大きな動機となった。

 その意志をくみ取った前田氏は、その後行なわれた福岡の右ひざの内視鏡手術の模様を福岡自身に見せることを提案。下半身麻酔で意識が明瞭な状態で自身の手術を生で見た福岡にとって、将来が定まった瞬間だった。

 当初は一本に絞って志した筑波大学医学群の受験で、現役と1浪の2度不合格となった(最終的に筑波大学情報学群に合格して入学した)福岡は、前編で触れたラグビー選手としての輝かしいキャリアを経て、順天堂大学医学部への合格を果たした。

 医大生として5年生まで、具体的にどんなことを学んできたのだろうか。

「1年生の段階では、専門的な医学はそこまでメインではなく、まず高校の生物の延長から始まり、いわゆる一般教養の授業なども受けつつ、後半に入るにつれて少しずつ医学の入門が始まります。

 2年生は1年間を通して介護実習がメインとなり、同時に座学もしっかりとやっていきます。

 3年生は主に座学で、医学のより専門的な内容を1年間通してやっていきながら、4年生では臨床実習に出るために必要なCBT(知識・問題解決能力を評価する全国統一の医学生共用試験)とOSCE(オスキー。技術・態度を評価する客観的臨床能力試験)というふたつの試験を乗り越えて、そこから臨床実習に入ります。

 5年生は1年間を通して臨床実習に取り組み、6年生の頭までそれを続けて、8月末ごろから卒業試験に臨みます。順天堂大学は試験期間が8週間あるので、だいたい10月末ぐらいまで卒業試験があり、終わったらそこから先は2月の国家試験に向けた準備期間となります」

 これまで取り組んできた「臨床実習」とは、どのようなものなのだろうか。

「臨床実習は病院内のすべての科を回っていく実習です。循環器や消化器、血液の病気、小児科といったあらゆるところを回るのですが、科によって特色が大きく異なっていて、実際に現場を体験することで、授業で学んだものだけでは足りない部分を学べますし、本当にいい刺激をもらっています。

 実習では自分が実際に患者さんを受け持ち、お話をうかがってレポートを作成していました。そこから学ぶことも多かったですね」

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