【ラグビー日本代表】リーチ マイケルが語る名将エディーのトリセツ「超速を意識しすぎると、ちょっとしんどい」 (4ページ目)
【後継者が出てきてほしい】
また、9月のパシフィックネーションズカップのファイナルラウンドでは、東芝ブレイブルーパス東京からニュージーランドのクラブへの移籍を表明しているHO原田衛(まもる)が、ディアンズと共同キャプテンを務めた。自身のリーダーシップに触れてきたふたりが、日本代表を牽引する。
「後継者、出てきてほしいです。ワーナーは僕とポジションが違いますけれど、これから長く日本代表でプレーするでしょうから、期待しています。衛もいい選手です。英語がしゃべれるし、今シーズンから海外で挑戦して、ベースアップして帰ってくると思うので。ふたりにはがんばってほしいですね」
オーストラリアで開催される2年後のワールドカップでは、大会期間中に38歳の誕生日を迎える。コンディション維持に精いっぱいではなく、むしろ身体のキレを上げている現在の状態を保つことができれば──その期待は大きい──日本代表初のワールドカップ5大会連続出場が現実味を帯びてくる。
「もちろん、行きたい。負けたくないです。
今の調子を維持できれば、と。
でも、1年、1年です」
所属する東芝ブレイブルーパス東京では、チームの練習後に若手選手に声をかけ、タックルの練習に打ち込む姿がある。タックルをして、立ち上がり、またタックルをする。息づかいが荒くなっても、自分を追い込んでいく。ひたむきで飽くことのない地道な積み重ねが、対戦相手を圧倒するパフォーマンスの土台となっている。
「そういう練習ができているのは、ホントにありがたい。感謝しています。どこかが痛いとかなると、ああいうのはできなくなるんで」
2015年9月の南アフリカ戦から10年が経ったということで、「10年前の自分に声をかけるとしたら」との問いかけをした。リーチはかなり長く考えた末に、「ないですね」と答えた。
「この10年間、自分なりに悔いなくやってきましたので。今から10年後の目標なら、すぐに答えられます。日本代表がワールドカップでベスト4に入る。ベスト4から優勝を狙えるぐらいの組織を作り上げたい、と思っています。その可能性はゼロじゃない」
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