日本代表の異色ラガーマンに家はなし。全国でステップ対決を実施中 (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji


「優勝争いをするようなチームだったら、違っていたかもしれない」

 過去を振り返り、林は正直に吐露する。

 社会人3年目となる2017年の春、林は決断する。キヤノンの首脳陣に「セブンズへのチャレンジ」を直談判したのだ。

 当時、7人制日本代表に専念している選手は少なかった。林はスキルや判断力の高さを早々に認められ、セブンズ日本代表に選出。5月に行なわれたワールドシリーズのパリ大会に参戦した。

 桜のジャージーを着て世界の舞台で戦うのは、U17日本代表に選出された以来。

「最高の熱狂を味わうことができました!」

 林はセブンズの楽しさを肌で感じた。また、日本代表として東京五輪に挑戦できることも、セブンズに大きな魅力を感じたという。

「自分がやりたいと思ったことだけをやる」

 15人制ラグビーのトップリーグに見切りをつけた林は、2018年にキヤノンを辞めて退路を断つ。そして、7人制ラグビー専任選手として日本ラグビーフットボール協会と契約を結んだ。

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