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ジェイミー・ジャパン、4年間の軌跡。
不協和音も乗り越え強くなった (5ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 7月末から8月にかけて行なわれたパシフィック・ネーションズカップでは、フィジー代表、トンガ代表、アメリカ代表を下して2度目の優勝を飾る。とくにフィジー代表は「史上最強」との呼び声が高かっただけに、この4年間で初めて世界ランキング上位のチームに勝利したことも大きな自信となった。

 9月6日、南アフリカ代表とのW杯前哨戦。メンバーを31名に絞り込んで初の試合は7-41で敗れた。だが、W杯第2戦で世界ランキング2位(当時)のアイルランド代表に勝てた要因を、リーチは「前哨戦で南アフリカと対戦して、ティア1のレベルがわかった」と話している。本番直前に世界的強豪と後半途中まで互角に戦えたことは、チームにとって大きな収穫となっていた。

【日本代表・W杯結果】
9月20日(金) 日本代表 30-10 ロシア代表
9月28日(土) 日本代表 19-12 アイルランド代表
10月5日(土) 日本代表 38-19 サモア代表
10月13日(日) 日本代表 28-21 スコットランド代表
10月20日(日) 日本代表 3-26 南アフリカ代表

 ベスト8に進出できた理由を、ジョセフHCはこう語る。

「チーム一丸となるには本当に多くの時間がかかったのですが、このかけた時間の分だけ、最終的にひとつのチームを作り上げることができた」

 リーチキャプテンも、同じことを口にする。

「ジェイミーHCが『ONE TEAM』を作り上げたことが(ベスト8進出に)すごく影響したと思う」

 2015年大会は、ジョーンズHCが自分のスタイルを遂行する管理型のラグビーだった。一方、ジョセフHCは試合だけでなく練習時から選手の自主性を重んじ、それを最後まで貫いた。あらためて振り返ると、W杯本番までの最後の1年、コーチ陣によるマネジメントの手腕が大きかったように感じる。

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