2019.10.19

南ア戦で日本の勝利はFW次第。
姫野和樹「前にいけるか。自分に期待」

  • 松瀬 学●文 text Matsuse Manabu
  • 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

 さあ、決戦である。ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で初めて8強入りした日本代表は20日、東京スタジアムで南アフリカとの準々決勝に挑む。何と言っても、南アの強みはでかくてフィジカルの強いFW(フォワード)。日本が勝つためには、FW戦で踏ん張らないといけない。

南アフリカ戦では、No.8としてスタメン出場する姫野和樹(写真中央)

 日本はW杯前の9月6日、南アに7-41で完敗した。トライ数が1本対6本。スクラムを起点とされ、南アにうち2本をとられた。1本は相手ボールのスクラムの時、日本がコラプシング(故意に崩す行為)の反則によるアドバンテージをとられたあとだった。日本はその試合から先発メンバーを5人入れ替えて、準々決勝に臨む。

 対する南アは、先発メンバーでは、W杯前の試合からFWを3人だけ入れ替えてきた。平均身長が192cm(日本は188cm)、平均体重は116kg(同109kg)。とくに両LO(ロック)は200cm台と高くて重い。ラインアウトの安定感は抜群で、その後のラインアウトモールで押し込んでいくのが得意パターンだ。

 この強力FWにどう対抗するのか。この試合のキーマン、HO(フッカー)の堀江翔太は「(FWの)8人全員が同じ方向を向けるかどうか」と言った。堀江はW杯前の南ア戦には出場していなかった。

「スクラム、ラインアウト、モールと、(南アは)どれも強いと思う。僕たちは、しっかりとしたプランを持って、そのプラン通りにやらなあかん。スクラムに関しては、ひとりでも力を抜いてしまうとやられてしまう。ラインアウトも、(マイボールは)頭を使って、捕るところを選ばないといけない」

 日本のプラン通りのスクラムとは、長谷川慎スクラムコーチに指示を受けた「8人一体」のディテール(細部)にこだわる「キメ細かい」スクラムのことを指す。

 スクラムのリーダーのPR(プロップ)稲垣啓太によると、一人ひとりのディテールというのは、数cm単位の芝にスパイクを打ち込む足の上げ下げ、ひざの角度、上体の位置、姿勢などのことである。後ろ5人からのウエイトの押しは、W杯に入って、試合ごとに大きくなってきた。待つのではなく、前に組んでいくことで、フロントロー陣の足は数cm前に動き、姿勢を保つことになる。