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箕内拓郎が日本の熟成度に太鼓判。
唯一不安はケガ時の組み合わせだ (5ページ目)

  • 松瀬 学●文 text Matsuse Manabu
  • 長尾亜紀●写真 photo by Nagao aki

――ベスト8まで行けそうでしょうか。

「3勝1敗はいける。ただ、アイルランド、スコットランドと、短期間にその両方に勝つのは厳しいのかなと。どちらかには勝てるでしょう。アイルランドには、セットプレーでボールをしっかりキープする。まずはスクラムです。マイボールは確保して、攻撃の機会をイーブンにした状態で、あとは前に出るディフェンスですね。相手は裏にキックを蹴ってくるでしょうが、しっかりキック処理をすることが大事になります。いずれにしろ、ラスト15分、20分が勝負になりそうです」

――そういえば、リーチ・マイケルも2大会連続の主将です。

「リーチは根が真面目で、考えすぎるところがあるので、もうちょっとリラックスしていいのかなと思います。自分のケガもあって、大変でしょうが。彼のパフォーマンスでチームの状態も全然変わってくると思うので、ここからは自分のパフォーマンスにより重点を置いた方がいいのかなと。ま、キャプテンがというより、チームにはしっかりしたリーダーズグループがあるので、崩れることはないでしょう」

――箕内さんは2007年大会直後、チームをワインに例え、熟成度が足りなかったと言いました。今の日本代表は。

「今回はJJ(ジェイミー・ジョセフ)の4年の前に、エディ(ジョーンズ氏)の4年もあります。だから、トータル8年の熟成期間です。もうビンテージですね」

――この日本大会でラグビー界がどう変わるのかも、見ものです。

「僕としては、ワールドカップが終わった後がどうなるのかが気になるところです。次の2023年ワールドカップはフランスです。前回のフランス大会が2007年だから16年ぶりとなります。フランスは前回のワールドカップの後、リーグが大きくなって、人気が出てきました。日本も、2035年にまた、ワールドカップを開けばいい。それくらい、日本ラグビーに何かを残さないと、ワールドカップをやる意味がないんです。ワールドカップが一過性なもので終わってしまう。キャッチコピーで"一生に一度だ"って言っていますが、僕から言わせると、"16年後も"なんです」

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