2019.02.03

日本代表スピードスター福岡堅樹。
ベードーベンのリズムでトライを奪う

  • 松瀬 学●文 text Matsuse Manabu
  • 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

―そういえば、昨年11月の日本×ニュージーランド戦の序盤、アニセ・サムエラのチャージ&トライを生んだキックオフからのキックチェースは鋭かったですね。

「簡単に相手にボールを捕らせないプレーを心掛ければ、そこでチームとしての勢いが出るので、自分の中でも意識しています」

―4年前のRWCイングランド大会にはどのような記憶がありますか。

「ほんとうにきつかった思い出が一番強いです。その思いを塗り替える南アフリカ戦の勝利(○34-32)でした。自分が試合に出ていなくても、ほんとうにハードワークをやってきてよかったなという勝利の味を味合わせてもらいました。自分個人のパフォーマンスとしては、負け試合(スコットランド戦●10-45)しか出られなかったということで、多少の不完全燃焼というか、煮え切らない思いもありましたけど、逆にそれこそ、2019年、2020年で結果を出すために、ひとつの挫折ではないですけれど、悔しさというか、それをバネにする、ということにしておけばいいのかなと。自分の中ではそう切り替えて、考えています」

―その悔しい経験があるから、いまの進化があるのですね。

「そこで全部燃え尽きていたら、次ではなかなか切り替えができなかったり、目指せなかったりするので、それはそれでよかったんじゃないかと思っています」

―”ホップ・ステップ・ジャンプ”でいえば、RWCイングランド大会はいわば”ステップ”だったということでしょうか。

「そうですね。ちょっとジャンプするために沈み込むというか、ため込んだ感じでしょうか。今年の日本大会でいい結果が出せれば、それがすべてだと思います」