2019.02.03

日本代表スピードスター福岡堅樹。
ベードーベンのリズムでトライを奪う

  • 松瀬 学●文 text Matsuse Manabu
  • 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

「ラグビーW杯最前線 桜の下の戦士たち」 ●連載第1回:福岡堅樹(前編)

 いよいよラグビーワールドカップ(RWC)2019日本大会が、9月20日(金)より始まる。多くの日本人が関心を寄せるなか、日本の選手たちはどのような戦いを見せてくれるのか。今回から日本代表候補の中でもチームの中心と期待される選手たちのインタビューを始める。第1回は、日本が世界に誇るスピードスター、WTB(ウイング)の福岡堅樹(パナソニック ワイルドナイツ)。日本が初めて決勝トーナメントに進めるかどうか。躍進のカギを握る26歳だ。

リラックスした表情で丁寧にインタビューに答えてくれた福岡堅樹

 ワールドカップイヤーの1月某日、福岡堅樹は秩父宮ラグビー場そばにあるカフェの階段を軽やかにのぼってきた。上は白いTシャツに紺色のダウンジャケット、下はブルージーンズとラフな格好だ。窓際のイスに座ると、右側からの、やわらかい陽射しが顔を照らす。その表情にはどこか余裕が漂っていた。

 年末年始、ラグビー日本代表の「顔」として、テレビ、新聞の取材にひっぱりだこだった。20才の時に日本代表に初選出されてから6年が経つ。若手選手3人と一緒にテレビ番組に出演した際は、トークの流れをリードしていた。

「もう、メンツ的に僕がしゃべるしかなかったから」と福岡は照れながら説明する。謙虚な言葉にも中心選手としての自覚がのぞく。

「リーダーという意味ではちょっと違うかもしれませんけど、経験値という意味では、多少、メディアとかに出させてもらってきましたから。これまで先輩にひっついてやっていただけなんで、後輩たちの中に入ったら、自分がリードできたらいいなと思っています」