女子高生だらけの7人制ラグビー・セブンズ代表。若返りの狙いは? (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

左から、加藤幸子、室越香南、原わか花、津久井萌左から、加藤幸子、室越香南、原わか花、津久井萌 平野と田中はともに、相手のことを頼れる存在だという。田中が「(平野は)ここぞというときにゲインしてくれて、チームをアタックで前に出してくれる」と言えば、平野も「(田中は)視野が広くて、自分で仕掛けながらも仲間を活かしてくれる」と評している。

 また、このふたり以外にも注目すべき高校生選手を紹介したい。

 3年生では、ワールドシリーズのシドニー大会に招集されたピート染谷瑛海(そめや・えみ/千葉・我孫子)、15人制でも日本代表経験のある加藤幸子(愛知・中部大春日丘)、昨年アイルランドで開催された第8回ラグビーワールドカップで「ベスト15」に選出された津久井萌(群馬・東京農大二)、そして原わか花(わかば/島根・石見智翠館)。2年生は西村蒼空(そら)と室越香南(かな/ともに大阪・追手門学院)。1年生では日本代表の名FB(フルバック)を父に持つ松田凜日(りんか/栃木・國學院栃木)だ。

 稲田HCは若手の選出について、こう語る。

「意図的に若い選手を選んでいるわけではないですが、伸びしろを見ている部分もあります。7月にアメリカのロスで行なわれるセブンズのワールドカップ、そして2020年のオリンピックを見据えて、来年度からある程度、代表選手を固定しつつ、いい選手が入れ替われるような2本柱で強化したい」

 女子セブンズ日本代表はワールドシリーズで11位~12位と、世界の強豪と比べると厳しい状況は変わらない。ただ、彼女ら若い世代が台頭すれば、東京五輪での飛躍も見えてくるはずだ。10代のきらめく若い力を加え、女子ラグビーは東京五輪での金メダルを目標に強化を進めている。

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