まさかの「世界ベスト15人」入り。
女子高生ラガー、津久井萌とは何者か (4ページ目)
ただ、初めてのW杯で自信になったこともあった。津久井は「自分のいいプレーができているときは、日本代表もいいアタックができていることが自信になった」と胸を張る。その一方で、「ちょっとでも(判断が)遅くなったときは迷惑をかけてしまった。中3日で強豪と5試合対戦するので、もっとタフにならないとベストパフォーマンスできない」と、しっかりと反省することも忘れなかった。
高校3年生の最後の夏休みは強化合宿とW杯の「ラグビー漬け」で、ほとんど遊ぶ時間もなかったという。アイルランドに持っていった夏休みの宿題は、1ページも進めることができなかった。
それでも、初の大きな国際舞台を経験した17歳は、「(次のW杯の)4年後、ベスト8に行くために何ができるかを考えるようになりました。個人的な部分を伸ばして、チームに勢いを与えられるようにもっと経験を積んで、どんな状況でも冷静な判断ができるようになりたい」と先を見据える。そして、「海外でもプレーしてみたい」とも。
W杯で「ベスト15」に選出された津久井は、17歳で世界的プレーヤーの仲間入りを果たした。「自分のパスがトライにつながったら楽しい!」と語る彼女の大きな瞳は、すでに2021年に開かれる次のW杯に向いている――。
4 / 4