サントリー相手に今季最多4トライ。帝京大が示した「学生王者」の誇り (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 来季から日本選手権に大学生枠がなくなるのは、2019年ワールドカップを見越してトップ選手のコンディションに配慮するためであり、そのこと自体は十分に理解できる。ただ、帝京大がチームとして積み上げてきた強さ、そしてフィフティーンの涙を見ると、やはり、いきなり社会人王者と戦うのではなく、段階的に強い相手と戦うような大会があればいいのでは、とも思ってしまう。

 帝京大のFL亀井キャプテンは、「トップリーグのチームと対戦する日本選手権に出場できなくなるのは寂しい。そこを目指すから、チームとしてハングリーになれた」と言い、同じく4年生のSO松田も、「トップリーグに勝つ、日本一になることを目標に、チーム一丸でやってきた」と語る。仲間と一緒に上を目指したからこそ、集団のレベルが相乗的に上がっていったこともあったはずだ。

 サントリーSH流キャプテンも、「(大学時代は)日本選手権が一番のモチベーションになっていた。すべてをかける意識でやっていた。(大学生の出場がなくなるのは)少し残念。それを補うために、トップリーグとかその上を経験できるシステムを作ってほしい」と、後輩たちに配慮した本音を吐露した。

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