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東海大仰星にリベンジ。
5試合311得点の東福岡が高校ラグビー3冠 (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 そして花園でも、東福岡の攻撃力はいきなり爆発した。初戦となった2回戦の浜松工(静岡県)戦ではほぼフルメンバーを揃えて139-0で大勝し、1試合の大会最多得点記録を更新。その後も攻撃の勢いは衰えることなく、2年前に同校が残した298点を超える5試合計311得点を挙げ、大会最多得点記録を樹立した。

 ただ、東福岡の王座奪還への道のりは、周囲が思うほど平坦ではなかった。

 準々決勝ではタックルや接点に強みを見せる京都成章(京都府)に苦しみ、残り20分で12点差をつけられた。それでも焦ることなく、冷静に得点を重ねて28-22で逆転勝利したが、続く御所実(奈良県)との準決勝でもモールに苦しみ、前半で11点差をつけられている。しかし、「俺にボールを集めろ!」とLO箸本キャプテンがチームを鼓舞し、25-24の1点差で逃げ切って決勝進出を果たした。

 迎えた決勝の相手は、昨年度「高校3冠」を達成し、連覇を狙う東海大仰星(大阪府第1)。互いに尊敬し合うライバルであり、東福岡にとっては昨年度の花園・準決勝で敗れた因縁の相手だ。

 今年度の東海大仰星は、春の選抜大会・準決勝で桐蔭学園(神奈川県)に敗戦。昨年11月の大阪府予選でも大阪朝高に12-10の僅差でかろうじて勝利するなど、苦しい戦いのなかで花園の切符を獲得した。だが本戦に入ると、湯浅智大監督が「ここまで大会中に伸びるチームは見たことがない」と言うほど、チームは勢いに乗っていた。

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