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サクラセブンズ主将が語るリオ五輪。
「ここがゴールであり、スタート」 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • photo by JMPA

 浅見HCが語る、その課題とは――。

 日本はこの5年間、世界と対等に戦うためのフィジカルやスピードを鍛えるため、千葉・勝浦の砂浜で練習をしたり、ボールを持たない合宿を行なったり、さらに自衛隊でもトレーニングを敢行した。ただ、それでもまだ、世界と戦うレベルには十分ではなかった。

 男子だけでなく、女子の世界でも7人制ラグビーのアスリート化は急速に進んでいる。金メダルを獲得したオーストラリアの選手たちは強くて速く、倒れてもすぐに立ち上がり、決勝戦の試合中もフィットネスはほとんど落ちなかった。

 中村キャプテンも、日本の課題や弱点は十分に承知している。

「(世界との差は)完全にフィジカルな部分だと思いました。ただ、『(フィジカルは)持って生まれてきたもの』と言っていたら、日本人は絶対勝てないじゃないですか。オリンピックに出場したからこそ、柔道など他の競技から学ぶ部分もある。日本人の強さは這い上がる強さだと思います。急には強くはならないので、常に強くあり続けないといけないし、そういうチームでないと勝てない。日本の根底にあるテンポの速さを蔑(ないがし)ろにしないで、フィジカルな部分とスピードを鍛えていきたい」

 浅見HCも、「身体作りをやってこなかったら、もっとケガ人が出ていたと思います。4~5年間かけてやってきたことは間違いなかった」とリオ五輪を振り返った。また、4年後の東京五輪に向けては、「ブラジル戦を見てもわかるように、もっと身体作りをしないといけない。また、身長の大きな選手などを発掘しないといけない」と言及した。個々のレベルを磨きつつ、新たな個も見つけないといけないと語る。

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